SMFv2サービスアダプタとして利用するには

SEILシリーズをSMFv2サービスアダプタとして利用するために必要な準備についての概要です。ご利用になるSMFv2サービスの導入ガイドと併せてお読みください。

動作モードの設定

SEILシリーズをSMFv2サービスアダプタとして利用するには、動作モードをSMFv2モードに設定する必要があります。動作モードの設定方法は機種ごとに異なります。

SEIL/X1, X2
動作モードは装置前面のDIPスイッチで設定します。
  • スイッチ2,3,4をONに、他をOFFにします。
SEIL/B1
動作モードは装置前面のロータリースイッチで設定します。
  • スイッチ4番に設定します。
SEIL/x86 Fuji
動作モードはコマンドインタフェースからのコマンド入力で設定します。
  • "set boot mode smfv2" を入力します。setコマンドはシステム領域の設定を変更するため、コンフィグを初期化してもモード設定は初期化されません。
SEIL BPV4
動作モードは出荷時点で設定されており変更はできません。

Distribution-IDの登録

SMFv2サービスでサービスアダプタを管理するには、サービスアダプタ固有のDistribution IDをサービスへ登録する必要があります。

登録手順はサービスのマニュアルを参照ください。機種ごとのDistribution ID確認方法は次の通りです。

SEIL/X1, X2, B1, BPV4
Distribution IDは機器の銘板ラベルおよび個装箱に記載されています。
SEIL/x86 Fuji
Distribution IDは起動キーの通知メールに記載されています。またはキーのインストール後に"show key"コマンドで参照できます。

コンフィグの設定

SEILシリーズはSMFv2に対応する2つのモジュールを使用できます。

モジュール0
スタンドアローンモード(非SMFモード)と同等の機能を持ち、設定コマンドがすべて使用できます。
モジュール1
ファームウェア更新の機能のみを持つ特殊なモジュールです。独自の書式で設定します。
注: モジュール(ファームウェア)の更新は起動時にのみ実行されます。モジュールのバージョン変更を含むコンフィグ反映時に「即時反映」を使用した場合、コンフィグの変更のみ反映され、モジュールは更新されません(次回起動時に更新されます)。

インターネット回線への接続

SMFv2サービスのユーザインタフェース上でコンフィグを設定した後にSMFv2サービスが対応するインターネット回線に接続すると、サービスアダプタはインターネット上に設置されたサービスホストと自動的に通信してコンフィグを取得し、ユーザインタフェースから制御可能な状態になります。
SMFv2サービスが対応するインターネット回線
NTTフレッツなどのPPPoEを使用する回線および、DHCPやルータ広告によりIPアドレスを取得可能な回線で利用できます。詳細は利用するSMFv2サービスの情報を参照ください。
IPアドレスを自動取得できないイーサネット回線の場合
使用する回線がイーサネット接続であり、かつ、DHCPやルータ広告によるIPアドレスの配布を提供していない回線を利用する場合は、割り当てられたIPアドレスとゲートウェイアドレスを"set smfv2 network"コマンドにより設定しておくことで起動時のコンフィグ取得が可能になります。

LS/RS Pullに使用するイーサネットインタフェース

LS/RS Pullに使用するイーサネットインタフェースは機種ごとに規定されています。

SEIL/B1, X1, X2, BPV4
lan1インタフェースを使用します。
SEIL/x86 Fuji
lan0インタフェースから順に接続を試みます。

SEIL BPV4のCPU使用率とグラフ表示について

SEIL BPV4のCPUは4つのコアを搭載しており、show system コマンドで各コアの使用率を参照できます。

# show system cpustat
CPU0 stat : Used 0%, Interrupts 0%
CPU1 stat : Used 1%, Interrupts 0%
CPU2 stat : Used 0%, Interrupts 0%
CPU3 stat : Used 0%, Interrupts 0%

SMF/SMFv2モードで動作するとき、BPV4はグラフ表示のためのCPU使用率等のデータをサービスホストへ定期的に送信しますが、この値は全CPUコアの使用率の平均値かつ、単位時間当たりの平均値となります。(4コアすべての使用率が継続的に100%のとき、グラフ表示が100%となる)

また、BPV4はトラフィック処理には1コアのみ割り当てる仕様であるため、トラフィック処理性能の限界に達している(該当のコアが100%に達している)ときのグラフ表示は、次のように「interrupt」の値が25%前後を示します。

  • interruptの値は主にパケット転送によって上昇するため、この値が25%に近い場合はトラフィックを処理しきれていない可能性があります。装置の負荷状況把握の目安としてください。