メインメモリ上のログ記憶容量について

SEILのメインメモリ上のログ記憶容量は、設定により上限を変更可能です。ログを記憶する「ブロック」と記憶容量について説明します。

概要

SEILのメインメモリ上のログ記憶には容量の上限があり、上限を超えると古いログから消去されます。

SEILのSyslog機能では限られた容量の中で運用上必要なログを残すためにログの記憶領域をログの発生源となる機能ごとに分割しており、それぞれの分割領域に記憶容量を割り当てることができます。

ログの記憶容量の割当

メインメモリ上のログの記憶領域は「ブロック」と呼ぶ単位に分割されています。ブロックは64個用意されており、1ブロックあたりの保存行数は機種により異なります。また、ログ1行ごとに行頭から256文字まで保存します。
機種 1ブロックあたりの保存行数
SEIL/X1 128行
SEIL/X2 128行
SEIL/B1 128行
SEIL/x86 Fuji 2000行
SEIL BPV4 2000行
ログの発生源となる機能ごとに最低1ブロック割り当てられていますが(システム予約)、残りのブロックは設定により任意の機能に割り当てることができます。
機種 初期状態で未割り当てのブロック数 初期状態で割り当て済みのブロック数
SEIL/X1 46 18
SEIL/X2 46 18
SEIL/B1 44 20
SEIL/x86 Fuji 46 18
SEIL BPV4 46 18

記憶容量を超えたログの破棄

記憶容量の上限に達し古いログが破棄され始めるタイミングは機能ごとに異なるため、 "show log"コマンドによりログを参照する際は、全体的なログの残存期間と機能ごとの残存期間が必ずしも一致しないことに注意する必要があります。
  • 例えば、「etherは1月以降のログが表示されるがikeは2月以降のログしか表示されない(ikeについての2月以前のログはすでに破棄されている可能性がある)」 という見え方をする場合があります。
  • 古いログが破棄された場合、次のようなログがshow log 内に挿入されます。
     91 May 22 18:50:41  notice system == OLDER "system" LOG MESSAGES WERE TRIMMED ==
    • このログは、ログが破棄され始めた機能について最も古いログの直前に表示されます。
    • このログは最も古いログと同時刻、同ファシリティを持ちログレベルが「Notice」のものとして表示されます。
    • このログはログサーバに転送されるログには含まれません。
    • clear log を実行するとこのログは表示されなくなります。 以後ログの破棄が発生した際に再び表示されるようになります。
割り当てるブロック数を変更した場合、次のような動作になります。
  • 変更前より変更後のブロック数が小さい場合、変更後のブロックに納まるように古いログから破棄されます。
  • 変更前より変更後のブロック数が大きい場合、既存のログは全て保持されます。
注:
  • ログはメモリ(RAM)上に記憶するため、再起動により消失します。
  • 長期間のログを保存するためにはログサーバを用意し転送してください。