Telnet/Secure Shellを利用しコマンドシェルで設定する

仮想マシンのオペレーションがネットワーク経由のコマンドシェル操作に限られる環境では、TelnetまたはSecure Shellを利用してプロダクトキーや起動モードを設定します。

このタスクについて

SEIL/x86 Ayame仮想マシンを初めて起動し、次の初期設定を行う手順を示します。
  1. プロダクトキーのインストール
  2. 起動モードの変更

始める前に

あらかじめ次の準備が必要です。
  • 仮想環境の利用方法に従いSEIL/x86 Ayame仮想マシンイメージを仮想環境にインポート済みであること
  • プロダクトキーを入手済みであること
  • 設定用PC(SEIL/x86にリモートアクセス可能なホストマシンまたは仮想PC)のネットワーク設定を変更可能であること
  • TelnetまたはSecure Shellクライアントを使用可能であること

手順

  1. ネットワーク構成を確認する
    SEIL/x86 Ayameの初期状態におけるネットワーク設定は次の通りです。IPv4を用いる場合は設定用PCに適切なIPアドレスを設定してください。
    ge0インタフェースのIPv4アドレス
    192.168.0.1/24
    ge0インタフェースのIPv6アドレス
    仮想ネットワークデバイスのMACアドレスに基づくリンクローカルアドレス
    デフォルト経路・静的経路
    なし
    DHCPサーバ/クライアント
    無効
    注:
    • 初期状態では他のネットワークへの経路が設定されていないため、外部ネットワークのホストとは通信できません。SEIL/x86仮想マシンの1個目の仮想ネットワークデバイスと設定用PCを同一の仮想スイッチに接続してください。
    • ge0以外のインタフェースからのTelnet/Secure ShellアクセスはIPパケットフィルタによりブロックされます。
  2. SEIL/x86 Ayame仮想マシンを起動する
    通常は数十秒程度で起動します。
  3. コマンドシェルに"admin"ユーザでログインする
    TelnetまたはSecure Shellクライアントを利用し、192.168.0.1またはIPv6リンクローカルアドレスへ接続してください。
    接続に成功するとログインプロンプトが表示されます。"admin"を入力してください。
    login: admin
    Last login: Wed Oct 23 12:00:00 2019 on console
    IIJ SEIL/x86 Ayame Ver. 2.01 (Release)
    
      Please install product key now.
    
    Product key:
    ヒント: 接続できない場合はネットワーク構成を確認してください。
    プロダクトキーの入力を求めるプロンプトが表示されます。
  4. プロダクトキーを入力する
    Product key: WX234-56789-ABCDE-FGHYJ-KLMNZ
        Edition        : trial
        Status         : VALID and registered
    
    We have to restart the system to complete the installation of the product key
    Ready to reboot?[y/N] y
    キー文字列を入力すると、エディションとキーの有効性が表示されます。
    その後、再起動するか否かの確認が表示されます。yを入力し再起動してください。
    ヒント: 再起動するまではトライアルエディション相当の動作となります。
  5. ログインパスワードを設定する[任意]
    プロダクトキーの入力後に再起動しなかったとき、または、再起動後に初めてログインしたとき、adminユーザのパスワード設定を促すプロンプトが表示されます。
    • スタンドアローンモードで使用する場合は、ここでパスワードを設定することができます。ここで設定せず、後でpasswordコマンドにより設定することもできます。
    • SMFv2モードで使用する場合はパスワードを設定する必要はありません。(SMFv2モードで起動したときクリアされます)
    Warning! This system will be shut down in 89 days
    
      Please set admin password now for safe.
    
    Changing local password for admin.
    New password:
    Retype new password:
    The below entry has been added to the running config.
    login.admin.encrypted-password: $2a$09$mIP.L3IhUiUeFko4ky7TOpdoMCYb.ulgjiy9Gi9BmJHeJM1TK.PSa
    #
    入力したパスワード文字列は表示されません。
    入力が完了すると、暗号化しコンフィグ(running config)に反映された設定内容が表示されます。
  6. エディションを確認する
    プロダクトキーに対応するエディションで動作していることを確認します。
    # show key
    License:
        Edition        : trial
        Status         : VALID and registered
    
    Limitations:
      Trial Period          : 89 days left
      Flashrom              : limited
      CPU core              : unlimited
      Network device        : unlimited
      Harware crypto engine : unlimited
    
    Load info:
      Input source : flashrom
    Edition欄のエディションが正しいことと、Status欄にVALID and registeredが表示されることを確認してください。
    ヒント: プロダクトキーは確認できません
    • スタンドアローンモードで使用する場合は、初期設定は完了です。以降の手順を実行しないでください。
    • SMFv2モードで使用する場合は、次の手順へ進んでください。
  7. 起動モードを変更する
    SMFv2モードに変更するには次のコマンドを実行します。スタンドアローンモードで使用する場合は不要です。
    # smf boot mode smfv2
    Set boot mode as 'smfv2 mode'.
    We have to restart the system to complete changing boot mode.
    Ready to reboot?[y/N] y
    実行すると再起動するか否かの確認が表示されます。yを入力し再起動するとSMFv2モードで起動します。
    注: SMFv2モードでの動作時は、仮想VGAからコマンドシェルにログインできません。SMF静的接続設定を必要とする(仮想VGAから設定する)場合は、再起動前に設定してください。

タスクの結果

以上で初期設定は完了です。
  • スタンドアローンモードで使用する場合は、引き続きコマンドシェルを利用してコンフィグレーションを行ってください。
  • SMFv2モードで使用する場合は、各サービスのコントロールパネルを利用してコンフィグレーションを行ってください。